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月経前症候群(PMS)のイライラ緩和

こんにちは!

カラダの治療家 みかみ ひさしです!

今日は 月経前症候群(PMS)の精神症状緩和についてお話ししていきます!

月経前症候群(PMS)とは?

月経前症候群(PMS)とは月経前3~10日間に持続する身体的および精神的症状で,月経開始とともに減退消失するものと定義されています。
(日本産科婦人科学会より)

今回は精神疾患についての文献ですが、精神疾患の中ではイライラが最も多い症状としてみられます。

ご紹介するのは、女性の生理前特有のイライラなどの精神疾患に鍼治療が効果があるという文献です。

PMS の身体症状には乳房痛・倦怠感・眠気、

精神症状にはイライラ・憂鬱・集中力低下などがあります。


20~30代の女性の88%にPMS の症状がみられ、症状別の発症率は高い順番に「イライラ」「乳房が張る」「眠くなる」「食欲が増す」でした。


内容

イライラなどの症状がある30人に対して1週間に1回、計6回の鍼治療を行いました。

鍼は針管付きディスポーザブル鍼 No 2(直径0.18mm)×寸3(長さ40mm)(セイリン株式会社:SEIRINCORPORATION)で、切皮のみで一切の刺入をしない浅刺法を採用

穿刺後は原則として15分間置鍼

といった条件で行いました。

・イライラ系点数「怒りっぽくなる」「怒りを感じる」「イライラする」「不愉快だ」「感情を抑えられない」「悔しい思いがする」

・鬱々系点数「何となく心配だ」「気持ちが沈む」「何もかも嫌だ」「慰めてほし い」「泣きたい気持ちだ」「悲しい気分だ」

・その他


の3つ項目に分け質問表に記入してもらい、その点数の治療前後の推移で評価しました。


鍼を打った場所

百会,神庭,内関,大陵,神門,膻中,鳩尾,巨闕,上脘,中脘,水分,気海,期門,足三里,陽陵泉,陰陵泉,中都,豊隆,三陰交,復溜,太谿,太衝

今回はツボの詳しい場所までは省略させてもらいます。


結果

治療効果に満足した症例の割合は73.3%で、

全ての項目において90%以上の割合で治療後に改善がみられています。

ほとんどの項目で症状の発症が半分以下になっています。

ちなみにこれは6回治療を継続し、その後は1ヶ月に1回の治療で4ヶ月間は効果があることが分かっています。

このように鍼灸治療が月経前症候群に効果があることが明らかになっています。

生理前のイライラは「しょうがない」で済ますのではなく、鍼灸治療も視野に入れることでより良い生活がおくれるかもしれません。


論文

日東医誌 Kampo Med Vol.67 No.3 264-273, 2016
月経前症候群の精神症状に対する鍼治療効果の比較試験
磯部 哲也

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