健康,  運動

歳をとってから運動…もう遅い?

こんにちは!

カラダの治療家 みかみ ひさしです!

今日は運動は歳をとってからでも効果があるのかを調べた研究をご紹介していきます!

適度な運動は身体に良いことは多くの人が知っていることですが、

「もう歳だから」

「もう長年運動なんてやってないから」

というように、諦めかけている方も多いのではないでしょうか?

しかしそれは遅くないことが分かりました!

研究内容

この研究は、1993~1997年に英国Norfolk群の40~79歳の地域住民から参加者を募集して、2万5639人の健康状態と生活習慣などをベースラインと平均1.7年後、3.6年後、7.6年後に評価を行い、危険因子を調べていた。今回の研究では、ベースラインと3回目の評価時点の運動量が記録されていた1万4599人を対象に、仕事と余暇での身体活動量とその変化を調べ、2016年まで追跡して死亡率などのアウトカムを調べることにした。

調査方法は以下の通りです。

回答に基づいて1人1人のPAEE(Physical activity energy expenditure)を推定した。

非雇用または事務職で、余暇に運動しない人を0kJ/kg/日

PAEE=0(デスクワークや仕事なし)

+0     (余暇運動なし)

+3.59(余暇の運動0.1~3.5時間)

+5.61(立ち仕事)

+7.17(余暇の運動3.6~7時間)

+7.63(肉体労働)

+11.26(余暇の運動7時間超)

運動習慣の変化は、参加者のベースラインと3回目のPAEEを比較して、1年当たりの変化量ΔPAEEkJ/kg/日/年を調べ、

・運動量が減った人

・変わらない人

・増えていた人

に分けて調査しました。

【結果】中年期以降の運動習慣は死亡率減少効果をもたらしていた

ベースラインの平均年齢は58.0歳でした。

Δ1kJ/kg/日/年の増加は、ベースラインでは運動をしていなかった人が、5年間掛けて徐々に運動量を増やし、WHOが推奨する最低限の運動量(中強度の運動を週に150分)を満たせるようになった場合の変化に相当しました。

しかし、肥満の人だと心血管死亡率や癌死亡率の減少は有意ではありませんでした。

ベースラインの運動強度で、低運動群(0kJ/kg/日)、中運動群(0<PAEE<8.4kJ/kg/日)、高運動群(PAEE≧8.4kJ/kg/日)の3群に分類し、ΔPAEEの減少・維持・増加と組み合わせて分析した。低運動群でΔPAEEもそのままだった人たちを基準にすると、低運動群でもΔPAEEが増えた人の総死亡率のハザード比は0.76(0.65-0.88)になり、リスクが減少していた。中運動群では、ΔPAEEを維持した人も増加した人も死亡リスクが減少していたが、ΔPAEEが減少した人はハザード比0.90(0.81-1.00)で有意な減少ではなくなった。高運動群でΔPAEEも増加した人は最もリスクが減少しておりハザード比は0.58(0.43-0.78)だった。高運動群ではΔPAEEが減少した人でもハザード比は0.80(0.71-0.91)で、死亡リスクが減少していた。

これらのことから、年齢に関係なく、ΔPAEEを減少させないように日頃から意識することが大切だと考えます。

なのでPCを使って作業をするのであれば、座ってするのではなく、立って行うだけでΔPAEEは上がります。

ぜひお試しください!

論文

Physical activity trajectories and mortality: population based cohort study

BMJ 2019; 365 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.l2323 (Published 26 June 2019)
Cite this as: BMJ 2019;365:l2323

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